REASON01多職種で取り組む
リハビリテーションケア
回復期リハビリテーション病棟

各職種の連携したリハビリテーションケアで、
患者さんの生活を支えます。
病気や機能的なことだけではなく、病気になる前はどんな楽しみがあって、どんな生活をしていたのか、患者さん個々の目標に対してチームとなって支援していきます。退院までではなく、退院後その先の生活をイメージしたリハビリテーションケアで支えていきます。
入院前

「階段を昇れないと…」など生活環境のことや保険等の制度に関することなど医療相談員が確認していきます。
社会福祉士
入院生活(前半)

患者さんの病状や身体状況、生活能力、生きがいや目標を多職種で共有して、再び元気な生活へ戻れるためのプランを考えます。
医師
薬剤師
入院生活(中盤)

毎月カンファレンスを開催し、色々な視点から現状を確認します。患者さんの状態や改善状況に合わせて次の目標をご本人、ご家族と共有していきます。
看護師
管理栄養士
入院生活(後半)

家屋調査、調理訓練、屋外訓練、自動車運転シミュレーションなど応用訓練をしていきます。退院に向け患者さんの生活プランを具体化していきます。
作業療法士
理学療法士
退院前

他事業所も交え、退院前カンファレンスを行います。
今後の生活における注意点をお伝えし、新たな目標により、退院後の幸福感のある生活につなげていきます。
言語聴覚士
介護福祉士
在宅生活

在宅生活における課題を引き継ぎ、通所リハビリや訪問リハビリ、訪問診療、訪問看護など多職種で包括的にサポートいたします。
ケアマネジャー
1日の入院生活の流れ
1日を通して、しっかりサポートいたします!
ある1日の入院生活の流れをご紹介いたします。
7:00~8:30
目覚めの時間
身支度を整え、食堂で朝のひとときを迎えます。
1日のリハビリに備え準備を行います。

9:00~10:00
入浴時間
機械浴/個別浴槽を使い、能力に合わせた環境で実際の入浴場面での動作訓練を行います。

11:00~12:00
言語聴覚療法
話すこと・食べる・聴くことなど、口腔器官などを用いる活動についてリハビリを行います。

12:00~13:00
昼食
患者さん一人ひとりの疾病や病状に合わせ、リハビリに必要なエネルギー源となる、リハビリ強化食の提供も行っています。
季節・イベントメニューも

13:00~14:00
理学療法
基礎体力向上から安定した歩行の獲得、院外歩行など様々な応用動作まで行います。
屋内or屋外どちらでも練習可能!

14:00~15:00
気分転換
コミュニティースペースでは、入院中のストレスを癒せるように様々なイベントを開催しています。足湯などご自由にご利用ください。

15:00
ペット面会
入院生活の質向上と回復へのモチベーションを高めるため、ご家族の一員であるペットとの面会スペース「Loulou(ルル)」を準備しております。面会をご希望の方は病棟スタッフを通じてお申し込みください。

16:00~17:00
作業療法
着替え・トイレなどの生活動作から応用的な洗濯や調理訓練、自動車運転支援などを行います。

18:00~
安らぎの時間
食事を愉しみ、テレビやWi-Fiを活用し、それぞれの時間で心身の疲れを癒します。ゆっくり休んで明日のリハビリに備えます。
Wi-Fi完備

ある入院患者の一例
「野菜づくりをもう一度」生きがいを取り戻すリハビリ

大腿骨骨折で入院された患者さん
(70代・男性)
POINT
趣味の家庭菜園で育てた野菜を、近所へ配るのを楽しみにされていた患者さん。
自宅退院と趣味活動の再開を目標に、機能回復だけでなく、病気があっても「生きがいのある生活」を取り戻せるよう、チームで支えながらリハビリを進めていきました。
「最後まで口から食べたい」想いを支える嚥下リハビリ

脳梗塞で入院された患者さん
(80代・女性)
POINT
自宅退院は難しいけれど胃ろうは作りたくない。
「最後まで口から食べたい」という想いを実現するために、口腔・嚥下機能の評価と訓練を行いました。
ゼリーやとろみなどの水分形態、きざみやミキサー食など食事形態を検討し、「どんな食事なら安全か」を多職種で情報共有しながら、嚥下リハビリを中心に支援しています。
患者さんとご家族の想いを聞き、大きな病気をした後でも「その人らしい生活」を目指して、多職種が協働してサポートしています。
医師
誤嚥性肺炎や栄養不足などのリスクに配慮し、全身状態を管理します。必要に応じて嚥下造影検査を行います。
看護師
日常の食事中やベッドサイドでの観察、誤嚥性肺炎、脱水などのリスクを防ぐための適切な看護を行います。家族面会時にはケアのヒントとなる生活歴を聴取したり、家族も介助できるようポイントをお伝えします。
理学療法士(PT)
食べる座位姿勢が確保できるように、座る練習や筋力トレーニングを行います。また、食事中の時間にベッドから離れて座って過ごす体力が確保できるように、運動療法を中心としたリハビリを行います。
管理栄養士
栄養状態や必要栄養量の情報を提供し、栄養補助食品の検討など行います。
作業療法士(OT)
食事をする周囲の環境を設定します。
椅子やテーブルの適した高さや福祉用具の検討、食べることに集中できる環境設定も行います。食べ物へ手を伸ばす、すくう、運ぶといった食事動作の練習も行います。
言語聴覚士(ST)
口腔・嚥下機能雄の評価と訓練を行います。ゼリー・とろみなどの水分の形体や、きざみ・ミキサーなどの食べ物の形体を検討します。「どんな食事なら安全か」といった点で情報提供、意見交換を行いながら中核となって嚥下リハビリの支援していきます。
地域包括ケア病棟でつなぐ、
病院と在宅サポート
「最期まであなたらしく生きられる」在宅と病院をつなぐチームケア

がん終末期で入院された患者さん
(80代・女性)
概要
急性期病院で抗がん剤治療を受けていたが、副作用が強く緩和ケアを希望。
急性期病院から当院訪問診療への依頼により在宅治療を開始。自宅で転倒し疼痛が出現、がん進行に伴い体力も低下していました。痛みのコントロールと在宅生活立て直しの目的で入院する。
医師
本人の不安、希望するケアについて聴く。本人が理解できるように何度も説明します。
薬剤師
薬剤自己中断の背景を踏まえて疼痛コントロールの為の薬剤使用について説明します。
リハビリ
退院後、同居する姉への負担を考慮し、本人の可能な能力を維持することを目的としたリハビリプログラムを作成します。
医療ソーシャルワーカー(MSW)
ケアマネージャーと連絡を取り、本人の希望する生き方について最大限サポートできるサービスの調整をします。
看護師
家族との分離不安に寄り添います。在宅チームへ細やかな情報共有を行います。
「大切な人と一緒に過ごしたい」夫婦が共に過ごせるように支えるチームケア

肺炎の治療で入院した患者さん
(90代・男性)
概要
90代男性が肺炎で入院したことで、がん末期の妻との生活に分離が生じ、妻に食欲低下や不眠が出現。多職種が連携して夫婦の身体機能維持と心身サポートを行い、退院後も夫婦が住み慣れた施設で一緒に過ごせることを目標としたケアを実施しました。
医師
夫婦の主治医として、二人が大切にしていることに最期まで寄り添います。
薬剤師
薬剤自己中断の背景を踏まえて疼痛コントロールの為の薬剤使用について説明します。
リハビリ
夫婦が一緒に施設へ退院できるよう、身体機能の維持・向上を図ります。
医療ソーシャルワーカー(MSW)
施設スタッフと連絡を取り、夫婦が一緒に退院できるよう情報を共有・調整します。
看護師
離床機会を設け、リハビリと連携しながら夫婦で過ごせる時間を確保します。
医師
診断・治療方針を決定し、リハビリ開始のタイミングを判断します。
看護師・介護福祉士
日常生活の援助はもちろん、入院生活に対する不安やリハビリを頑張り続ける患者さんのこころのケアも行います。
作業療法士(OT)
自宅環境を確認し、日常生活能力の回復のみではなく、どのように野菜づくりを続けるか患者さんと一緒に試行錯誤していきます。リハビリとして実際に園芸活動も行いながら続けられる環境も提案します。
社会福祉士
退院後に必要な手すりなど、介護サービスについて説明します。
理学療法士(PT)
歩行訓練をはじめ、庭でしゃがんだ低い体勢から立ち上がる練習も、補助具や装具の活用も検討します。